葬儀や霊園について考える

東京で納骨堂を選ぶ人が増えている理由

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お墓の新たなスタイルといえる納骨堂。特に都心での需要が高く、関東の納骨堂を購入した人を対象にしたアンケートでは実に全体の8割が23区内の納骨堂を選んでいるという結果が出ました。納骨堂選びの際には、家から近いことよりも公共交通機関を含めたアクセスのよさが重視される傾向にあるようです。

また、「別々に住んでいる家族みんながお参りに行きやすい場所がいい」という理由から納骨堂を選ぶ人も多いようです。確かに広大な土地が必要になるお墓や霊園は郊外にあることが多く、高齢になると足が遠のいてしまいがち。その点、都内にある納骨堂ならお参りに行くのもおっくうになりません。このような時代の流れから、東京の納骨堂もどんどん増えています。例えば早稲田納骨堂。こちらの納骨堂は室内にタッチパネルの操作画面と液晶モニターが設置されており、故人の思い出の写真や動画を映しだすことができます。複数の写真に音楽をつけるなど、他の納骨堂とは違うお参りができるのが特徴的です。

先ほどのアンケートで、納骨堂を選んだ理由としてもっとも多かったのが後継ぎへの不安。購入者全体の57%にのぼっています。この中には親や家族のために納骨堂を購入している人はもちろん、自分のための納骨堂を生前に購入している人もいました。そして、子どもの有無によってもお墓の継承問題の意味合いが変わってきます。子どもがいる場合、子どもにお墓を継がせるか否かを家族で話し合わなくてはいけません。子どもがいない場合は継承者がいなくなるため、無縁墓にならないように先祖代々のお墓を閉める墓じまいの問題が出てきます。墓じまいを行う際、先祖代々のお墓の引越し先として選ばれているのが納骨堂です。23区内の納骨堂を購入してまめにお参りに行き、先祖をより身近に感じられるようにするといった考え方の人が増えています。

供養の方法も時代によって変わりつつありますが、お参りしやすく後継ぎの心配がない、そして費用を安く抑えられる納骨堂は現代のニーズにマッチしているといっていいでしょう。この先、東京都内の納骨堂もさらに増えていくことが予想されます。

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